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「ビッグゲーム~大統領と少年ハンター~」の感想とあらすじ。

村の通過儀礼で山ごもり中の少年の元へアメリカ大統領が空から降ってきた!!

狙われた大統領を守るべく、13歳の少年が共に戦う冒険アクション映画です♪

フィンランドで2014年に作成された作品ですが、主人公(オスカリ)とその父親役はなんと本物の親子!!顔は似てるかな…?そういう所も是非チェックしてみたください♪

狩人の通過儀礼

フィンランドで暮らす13歳のオスカリは、村の通過儀礼として一晩山に籠り、獲物を捉える儀式に参加しようとしていた。

古屋の中に沢山飾ってある写真を見渡す。そのうちの一つに、13歳の頃の父親が写っており、自分もここに飾ってもらえるかが気になっていた。

オスカリの父親は名高きハンターだった。父親の運転する車の中で鹿笛を練習するオスカリ。すると父親は、オスカリに赤い印のついた地図を渡した。2人だけの秘密だと言い、鹿がいる場所をこっそり教えたのだ。

車は山奥まで走っていき、目的地に着く。バギーに荷物を積み、準備が整った。オスカリの晴れ舞台のために集まった村人たちに見守られながら、狩り用の弓を引く。

しかしオスカリは力が弱く、引くことが出来ずに矢を床へ落としてしまう。呆れる村人たちをなだめ、村長は中止を提案したが、父親が食い下がりそのまま決行となった。オスカリは狩人の血を受け継ぐ者としてやる気に満ちていた。

怪しい動き

一方その頃、アメリカ合衆国大統領のムーアはエアフォースワンの個室で新聞を読んでいた。シークレットサービスのモリスが大統領の部屋を訪れ、1時間でヘルシンキに到着する旨の報告をする。

会議がうんざりな大統領は、ふと、撃たれた方がマシだとジョークを飛ばすも、すぐさま謝った。以前に自分の身代わりに撃たれたモリスを思いやってのことだ。

モリスは今回が最後の任務となっていた。

そしてこの空域では、何やら怪しげな男たちがヘリに乗っている。現地の案内人がヘリを操縦していた。何やら狩りをするらしい。案内人は男らの武器を見て、こんな凄い武器は見たことがないと驚く。

一体何を狩るのか聞く案内人だったが、男たちは飛行機を撃墜する話を始めた。ヤバい奴らだと悟った案内人は焦るが、男たちは逃げていいと案内人に伝え、彼は全速力で逃げる。

すると男は、優雅に持ってきた武器を取り出し案内人へ発射。ものすごい勢いで辺り一面吹き飛んだ。そして「テスト完了」とメールを送信する。

エアフォースワン撃墜

エアフォースワンではモリスがしきりに時間を気にしていた。すると突然鳴り響く警報。

ミサイルにロックされ撃墜の危機が迫っていた。モリスはムーア大統領を脱出ポットへ連れて行き無理やり中へ入れる。途中靴が片方脱げてしまうも気に留める余裕はなく、すぐ追いかけますと言いモリスは大統領を飛行機から降ろした。

エアフォースワンは先程のテロリストたちが放った地対空ミサイルによって直後に撃墜された。

通過儀礼の最中で1人森の中にいたオカリスは、墜落した飛行機の残骸を目の当たりにする。アメリカの国防総省ペンタゴンは、大統領と連絡が途絶え、護衛機にも連絡がつかないことに混乱。内情に詳しいCIA局員のハーバートは、これをテロだと断言した。

大統領が降ってきた

オスカリは大統領の脱出ポットを見つけ恐る恐る近づく。小窓を覗き込むと手が現れビビり散らかすオスカリ。すると大統領は脱出ポットの暗証番号を曇ったガラスへ指で書いて知らせた。

オスカリが暗証番号を入力すると扉が開くが、驚いたオスカリは少し離れた場所まで逃げる。外に出た大統領は出てきて欲しいと呼びかけるが、大統領を宇宙人か何かだと勘違いしているオスカリは出てこない。

仕方なくムーアは自分が大統領であることを伝えパスポートを見せた。ようやく人間であることを信じてもらえた大統領。

不時着したため通信手段がないかオスカリに聞くが、ここは深い森の中。当然そんなものはなかった。そうこうしているうちに、大統領の後を追って脱出したモリスが森の中を探し回り、脱出ポットを見つける。しかしそこに大統領の姿はない。

モリスはエアフォースワンを撃墜したテロリストたちと落ち合い、大統領の捜索を始めた。

大統領を守る

森を歩くオスカリとムーア大統領。名高きハンターだった父親を思い、自分にもきっと出来ると自信に満ちたオスカリは大統領を守ると宣言。

たった13歳の子供が弓一つで守れるのか心配な大統領だが、ここは自分の森だから自分に従えとオスカリは命令する。仕方なく言う事を聞く大統領。乗ってきたバギーに大統領を乗せ「フィンランドへようこそ」とオスカリは言った。

翌朝、動物の鳴き声でムーア大統領が目を覚ます。物凄く焦っているが、風下にいるから大丈夫だとオスカリに宥められた。オスカリは既に起きていて、少し離れた場所を歩いている。するとムーア大統領のもう片方の靴を見つけた。

エアフォースワンからの緊急脱出の際に脱げてしまった靴がいま見つかった。ツイてるとオスカリは言う。一方モリスは仲間割れを起こし、テロリスト2人を打ち殺してしまう。

父親からのプレゼント

オスカリが獲物を探しながら足を進めると冷蔵庫を見つけた。中には既に仕留められたシカが入っている。そして手紙があり「お誕生日おめでとう。父より」と書かれていた。一方ムーア大統領も辺りを散策する。するとSPたちの遺体があった。

パラシュートは開かないよう細工がされている。SPの銃を抜き取り寝床まで戻ると、モリスたちが現場を探っている。状況を悟ったムーア大統領はオスカリの元へ引き返し避難させようとするが、オスカリは父親からの贈り物がシカだったことから、この通過儀礼の成功を信じていなかったんだとすっかり落ち込んでしまっていた。

仕方なくムーアは大統領バッジをオスカリにつけ、大統領を守ったんだと励ます。少しだけメンタルが回復したオスカリが顔をあげると、ムーア大統領が今回の墜落事故が事故ではなかったことを説明した。するとすぐそばまで来ていたモリスたちに遂に見つかってしまう。

熊より大きな獲物

オスカリは大統領を守るためモリスへ弓を向けるが、儀式開始の時と同様、放たれた矢は床に落ちた。

ムーア大統領もSPから拝借した銃を向けるが、撃ち方が分からず奪われる。絶体絶命の中、大統領はオスカリを逃がすと、モリスと素手で戦いボコボコにされた。

その頃ペンタゴンではヘリで大統領の行方を追っており、ついに見つけることができた。映像に写っているテトリストの男を見るなり、CIA局員のハーバートは裕福な石油王の息子ハザルであり、ただのサイコパスだと言った。

バザルは記念に大統領を剥製にして飾ると話した。モリスは不気味過ぎて引いたが勝手にしろという。バザルはそこにあった冷蔵庫に大統領を押し込み、ヘリで運ぼうとロープで吊るしあげた。そして離陸するヘリコプター。

それを岩陰で見ていたオスカリは、立派な狩人だった父親の写真をしっかり見つめ、意を決して立ち上がる。そのまま思いっきり走り込み、ヘリコプターに吊るされた冷蔵庫へ飛び乗った。オスカリは冷蔵庫の蓋を開け「森は熊より大物を授けてくれた!大統領あなただ!」と笑いながら言った。

裏切り

モリスたちがオスカリに気づき、森の木々で振り落とそうと高度を下げる。大統領へ今のうち飛び降りるようにオスカリが言うが、大統領は怖気づいて身体が動かない。すると冷蔵庫を吊っているロープを切断したオスカリ。冷蔵庫は地面へ落下。すかさずモリスたちも追いかけ銃を発砲。

オスカリたちは再び冷蔵庫の中へ避難し、そのまま冷蔵庫ごと山の斜面を滑り降りる。やがて川へ落下し、下流へ流された。

すると、流れ着いた先に墜落したエアフォースワンの残骸を発見する。モリスたちの乗ったヘリコプターの音が近づいてきているのが分かり、2人は浸水していない飛行機の2階部分へ逃げ込んだ。

しかし簡単に見つかってしまい、飛行機の屋根が爆破される。テロリストのリーダーハザルがヘリから下りてくるなり、ムーア大統領を殺しにかかってきた。

本当は1週間後に殺すはすが、計画が変更になったと言う。ハザルが爆弾をセットし、モーアへ完了報告をする。しかしムーアはハザルを裏切りヘリから降ろしていたハシゴを切断。

「(仲間に裏切られる)その気持ち分かるよ」と同情する大統領だったが、それでもなおハザルが襲い掛かってきた。格闘の末、何とかムーア大統領はハザルを倒すことに成功する。

勇敢だったオスカリ

ムーア大統領とオスカリは、セットされた爆弾の爆発から逃れるためコックピットへ移動し、操縦席の脱出装置を使って脱出を試みる。勢いよく機内から飛び出した2人。

そのままオスカリはヘリに乗っていたモリスめがけて弓を構える。今度は狙いを定めて慎重に…。すると放たれた矢はモリスの胸へ当たり、ヘリから落ちると同時にエアフォースワンの爆発に巻き込まれモリスは死亡した。

その後、現地にはアメリカの特殊部隊が到着し、現場の様子を本部へ報告。状況から大統領の生存の見込みは極めて低いとし、CIA局員のハーバートは副大統領に大統領への昇格を進言した。

村では狩人仲間がオスカリの帰りを待っている。そこへパラシュートで颯爽と現れたオスカリとムーア大統領。

オスカリは父親の元へ行き、ムーア大統領を紹介した。勇敢だったとムーア大統領もオスカリを褒める。狩人仲間は新聞を見てムーアが本物の大統領だと驚愕したのだった。

父親と並んだオスカリの写真

一方のペンタゴンでは、大統領の無事を知って喜んでいた。そんな中ひとりトイレへ向かうハーバート。すると副大統領がやってきた。

「バレないか?」と聞く副大統領の足をひっかけると同時に首を折り床へ寝かせる。そして石鹸で転んだかのように見せかけトイレを後にするハーバート。オスカリが暮らすフィンランドの山小屋では、オスカリと大統領のツーショット写真が飾られていた。

「ビッグゲーム~大統領と少年ハンター~」の総合評価

★3.5

大人が見る映画にしては少し物足りない感があるものの、1人前の男になる為に奮闘する少年の姿には心動かされます。ムーアもすこーし情けない感じの描写がとても面白く、大統領なのに気さくな性格とおマセな少年のコンビが絶妙です(笑)

この作品は大人と子供がコンビを組む楽しさがあり、お母さんがお出かけでお父さんと息子の2人でお留守番…そんな時に是非親子で見て欲しい!と思う、そんな映画です♪♪