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「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」あらすじと感想。シリーズ第4弾!!

ハリー・ポッターと炎のゴブレット

ホグワーツ魔法魔術学校の4年生となったハリーが、意図せず参加する羽目になった3大魔法学校対抗試合を通じ、厳しい試練に立ち向かいながら宿敵ヴォルデモートと遂に対面を果たす1年間の物語。仲良くなった友人セドリックとの衝撃の末路に震撼…

悪夢

薄暗い墓地をヴォルデモートの相棒である大蛇ナギニが這っている。「リドルの館」の庭番フランクは、屋敷の一室に灯りが灯っているのに気づき、悪ガキのいたずらだろうと思い様子を見に行った。2階への階段を登っていくと、突き当りの部屋にピーター・ペティグリュー(通称ワームテール)ともう一人の男が、ヴォルデモートと話をしているのが見える。そっと聞き耳を立てると、ワームテールが「ハリー抜きでもできるのでは?」と聞き、ヴォルデモートは「奴抜きではできない」と怒っていた。ヴォルデモートは「闇の印を出して仲間を呼び集めよう」と言う。

そこへ、やってきたナギニが階段を登り立ち聞きしているフランクの横を通り過ぎると、部屋に入ってヴォルデモートへ伝える。「ドアの外に誰かいる」と言い、ヴォルデモートは呪文でフランクを殺した。

クィディッチワールドカップ

するとハリーはハッと目を覚まし、嫌な夢を見ていたと起きる。この日はロンの家に泊まっており、一緒に来ていたハーマイオニーが起こしに来た。朝食を食べ、みんなで出かける。その途中、ロンの父アーサーが務める魔法省の同僚、エイモス・ディゴリーとその息子セドリックの2人が合流した。丘の上に置いてあるポート(移動)キーの靴に触れると、一瞬にしてクィディッチ・ワールドカップの会場に移動する。会場は大賑わいで、ロンの兄弟たちは大興奮。会場の外では沢山のテントが張られており、ハリーたちもアーサーが用意したテントで試合まで休むことにした。テントの前に行くと、かなり小さいテントがポツンとあり、この人数じゃ…とハリーが不安がっていると、みなお構いなしに続々と中へ入っていく。恐る恐るテントの中をのぞくと、中はものすごく広い空間でお洒落な内装となっていた。

その夜、試合を見に会場へ向かう。席は最上階で見晴らしがいい。途中、マルフォイ親子に遭遇し、自分たちは魔法大臣より直々にご招待いただいた特別席に座るんだとドラコが自慢する。相変わらず憎たらしい。この日はアイルランドチーム対ブルガリアチームの決勝戦で、ブルガリアチームには世界一のシーカーと名高いクラム・ビクトールという選手がいた。魔法大臣のコーネリウスがクィディッチワールドカップ決勝戦試合開始の合図をすると、大歓声に包まれながら試合が始まる。

デス・イーター

結果ブルガリアチームは負け、アイルランドチームが優勝したが、試合観戦後ロンはすっかりクラムのファンになっていた。ハリーたちがテントで休んでいると、ロンの父アーサーが外から戻ってくるなり「みんな外へ出ろ」と神妙な面持ちで言う。すると辺りから悲鳴が聞こえ始めた。ヴォルデモートの手下であるデス・イーター(見た目は人間)たちがテント場を次々に襲っていたのだ。この場を離れるべく、ポートキーのあった場所へ向かう。しかし会場がパニック状態となっており、人波に飲まれたハリーはみんなとはぐれてしまい、転んだ拍子に逃げ惑う人に蹴られ気を失ってしまった。

男のデスイーターが闇の印を空へ打ち上げる。ハリーの意識はすぐ戻ったが、おでこの傷が痛んだ。辺りを見回すと男と目が合う。そこへはぐれたロンとハーマイオニーが探しに来て、男は逃げるように立ち去った。すると今度は魔法省の役人クラウチが来て、闇の印を目にする。彼はハリーが打ち上げたと誤解したが、ハリーは自分ではないと訴えた。

その後、新学期のためホグワーツへ向かった3人。列車の中でハーマイオニーは、今回の出来事と夢の件をシリウス・ブラックに知らせた方がいいと助言する。ハリーはさっそくシリウスに手紙を書いてフクロウ便を送った。

三大魔法学校が集結

新学期が始まり、大広間にてダンブルドア校長が挨拶をする。今年はホグワーツにて三大魔法学校対抗試合が行われることとなっており、各校から1名ずつ選手が選ばれる。ダンブルドアが2校の紹介をすると、それぞれの生徒たち及び校長先生が大広間へ入場。まずは「ボーバトン魔法学校」。清らかな水色の制服を着た女子生徒たちが踊りながら入ってくると、後ろから背の高いマダム・マクシーム校長がやってきた。次に「ダームストラング魔法学校」。鍛えられた男子生徒たちが勇ましく入場し、それに続いてイゴール・カルカロフ校長が入ってくる。この学校には世界一のシーカー、ビクトール・クラムがいる。彼を見るなりホグワーツの生徒たちがザワついた。

ダンブルドアは「3つの極めて危険な課題を戦い抜いた優勝者には「永遠の栄光」が贈られる」とし、対抗試合に立候補する者は名前を書いた髪を炎のゴブレットに入れるよう説明した。また、魔法省国際魔法協力部のバーティ・クラウチにより安全のため17歳未満の生徒は立候補を禁じると新たなルールを言い渡す。

そして、新任の先生として「闇の魔術防衛術」のマッドアイ・ムーディーが着任した。片目が動く義眼の眼帯をしており、何やら怪しい小瓶に入った飲み物を飲んでる。

マッドアイ・ムーディの「闇の魔術防衛術」

マッドアイは授業を始めるなり実践教育が1番だと言い、使っただけでアズカバンで終身刑となる3つの呪文「許されざる呪文」について、子供に教えてはいけないと言われているが、戦う相手を知り、備えるべきだと持論を述べた。そして「許されざる呪文」についての授業を始める。

1つ目「服従の呪文」。入れ物に入っていた小さな蜘蛛を大きくしてから「服従の呪文」をかけ、蜘蛛を操る。2つ目「はりつけの呪文」。蜘蛛へ拷問の呪文をかける。蜘蛛は苦しそうに鳴き声をあげ、それを聞いたネビルが怖がってしまう。ハーマイオニーは「やめて」と先生に中止を求めるが、マッドアイはそのまま継続する。そして最後の3つ目「死の呪文」。蜘蛛は呪文を受けるなり即息絶えた。マッドアイが「この呪文を受けて生き延びたのはたった一人。ハリー・ポッターだけだ」と言うと教室が静まり返った。

授業の後、ロンは「マッドアイは完全にイカれてる」とハリーへ話す。ハーマイオニーは「禁じられた呪文を教室でやるなんて」と驚きを隠せないでいた。

炎のゴブレット

青い炎が噴き出す器「炎のゴブレット」。それをハリーたちも見物しにきていた。そこへクィディッチワールドカップへ一緒に行ったセドリックも立候補しに紙を入れにくる。ロンの双子の兄ジョージとフレッドはまだ年齢に達していなかったため、老け薬を飲んで年齢を偽り紙を入れようと企む。2人が紙を中に入れ成功したかに思えたが、炎のゴブレットは2人の紙を吐き出しフレッドとジョージは吹き飛ばされた。年齢を偽って立候補しないよう、ダンブルドアが周りに年齢線の魔法を引いていたのだ。吹き飛ばされた2人は老人の顔になっていた。その後、ダームストラング魔法学校のビクトール・クラムも立候補した。

期日が過ぎ、ダンブルドアが炎のゴブレットにより選び抜かれた代表選手の名前を発表する。ダームストラング校はビクトール・クラムが代表となり、ボーバトン校はフラー・デラクールが選ばれた。残すホグワーツの発表を行うダンブルドア。ホグワーツはセドリック・ディゴリーに決まった。ハリーはセドリックが選ばれたことをとても喜んでいた。

もう1人の代表者

優勝杯を掲げ、ダンブルドアが3人の選手への健闘を祈った直後、炎のゴブレットの様子がおかしくなる。勢いよく炎が噴き出すと、ハリーの名前がかかれた紙が排出された。17歳以下は立候補できないはずの対抗試合。大広間が静まり返りハリーへ視線が刺さる。ダンブルドアは驚きながらハリーの名前を呼び、ハリーは3人の代表者と共に壇上へ上がった。

「この紙を入れたのか」とダンブルドアが聞くが、ハリーは否定する。するとそこにいた魔法省のクラウチが「炎のゴブレットは魔法契約の拘束力を持つ。未成年のイタズラで出来る仕業ではない。彼も4人目の代表者だ」と言った。マクゴナガル先生は危険すぎるため、ハリーを競技に出すべきではないと反対する。そこへスネイプがやってきて、「真相を見抜くためにしばらく様子を見ましょう」と提案。ダンブルドアもこれに賛成し、マッドアイへハリーから目を離さぬよう頼んだ。

忠告

寮へ戻ったハリーは、ロンにどうやってズルしたのか教えてくれと詰められる。ハリーは全く身に覚えはないと断固否定するが、抜け駆けしたと思い込んでいるロンはハリーと喧嘩になってしまった。その後は日刊預言者新聞の記者まで取材にやってきて、ハリーへインタビューをする。ここでも否定したハリーだったが、記者は勝手に話を進めていった。

ハリーにシリウスからのフクロウ便が届き中を開けると「会って話がしたい。土曜の夜1時にグリフィンドールの談話室で」と書いてあった。ハリーが約束の時間へ行くと、ソファに日刊預言者新聞が置かれており「10代の悲劇:ハリー・ポッターと優勝杯」と勝手に記事にされていた。すると暖炉の中からシリウスの顔が出てきて会話する。夢の件を聞かれると、「ワームテールとヴォルデモートの他に1人いて、僕を捕らえろと命じられていた」とハリーは話した。シリウスは「ホグワーツも危険だ。カルカロフ校長は元デス・イーター。クラウチも自分の息子をアズカバンに送った。その男が誰だかは分からないが味方ではない。友達を大切に。」と忠告すると、誰か来たといい消えていった。

第1課題のヒント

ハリーとネビルが「湖に育つ魔法植物」を湖で待っていると、そこへロン・ハーマイオニー・ジニーがやってくる。ロンは目の前にいるにも関わらず横にいるハーマイオニーに伝言を頼み、ハーマイオニーはハリーへ「ハグリッドが呼んでる」と伝えた。ハグリッドの元へ行くとマクシーム校長と会い、ハリーは透明マントで身を隠す。ハグリッドは「最初の課題は気性が荒いドラゴンのホーンテールで、ロンの兄がルーマニアから連れてきた」とハリーにこっそり教えた。ハリーはセドリックに会うと、「最初の課題はドラゴンで、1人につき1頭。クラムとフラーも知っている」と教えた。

その後、通りかかったドラコに「試合に10分も持たないと父上と賭けをした」と馬鹿にされると、「邪悪で残酷な父親に卑劣な息子だ」とハリーも反撃しそのまま立ち去る。悔しいドラコはハリーの背後から呪文をかけようとするが、マッドアイ先生に見つかりイタチに変身させられた。背後から襲うなんて卑劣な奴だとイタチになったドラコに制裁を加える。それをマクゴナガル先生が止めに入りドラコは元に戻してもらえた。

マッドアイはハリーを部屋に呼び、「ドラゴン相手にどう戦う?」と聞く。何も考えていなかったハリーに「セドリックは魔法の才能があり、フラーは自分の妖精プリンセス版、クラムにはカルカロフが付いてる。お前の強みは何だ?」と問い詰めた。ハリーが「分からない…」と言うと、「魔法の杖があるだろう」とヒントを与えた。

対抗試合開始

クラウチが4人へ袋の中からドラゴンを選ばせる。するとハリーは運悪く最も気性の荒いハンガリー・ホーンテールに当たってしまった。第1課題はドラゴンが守っている黄金の卵を取ること。その卵の中に次の課題へ進むヒントが入っている。試合が始まり、セドリック・フラー・クラムは見事第1課題をクリアした。ハリーの番となり競技場へ向かう。鎖に繋がれたドラゴンが勢いよく炎を吐き尻尾で襲ってくる。ハリーは箒で飛び立つと、ドラゴンも鎖を引きちぎって追いかけてきた。途中ドラゴンの尻尾に弾かれ落下しそうになるも、何とか立て直しドラゴンを石橋に激突させることに成功。ドラゴンは下へ落ちて行き、その隙に競技場に戻ったハリーは卵を取った。第1課題は見事全員クリア。これには皆も祝福した。

これを機にハリーはロンと和解。そして女子生徒たちの人気者となった。金の卵をもつハリーの元へ人だかりが出来る。ハリーは皆の前で卵を開けると、中から凄まじい悲鳴が聞こえてきてすぐ蓋を閉じた。

ダンスパートナー

ロンに小包が届く。開けるとロンの母からのドレスローブだった。古臭すぎて最悪だとロンはガッカリ。マクゴナガル先生の授業にて、三大魔法学校対抗試合の伝統として、クリスマスイヴに舞踏会が開かれると説明があった。先生はロンを皆の前に呼び出しダンスの練習をする。ダンスのパートナーに誰を誘うかで生徒たちはソワソワしていた。クラムは大人気故にありとあらゆる女子生徒たちに追いかけられていた。みんなが相手を見つけていく中、ハリーとロンは取り残されたままだ。

ハーマイオニーはネビルも既に相手がいる事を伝えると焦る2人。ロンは仕方なさそうにハーマイオニーを誘ったが、ハーマイオニーは他の人に誘われたと言いその場を去った。ロンまでも相手を見つけそうな状況に焦ったハリーは、気になっていたチョウ・チャンに思い切って声をかけた。しかし、既に誘いがあったと申し訳なさそうに断られてしまう。

舞踏会

舞踏会当日。ロンは古臭いドレスローブを嫌々着て会場へ行き、ハーマイオニーはきっと相手がいないだろうと話していた。ハリーとロンは双子の姉妹パチルとパドマをパートナーとして舞踏会に挑んだ。マクゴナガル先生はハリーへ、代表選手が先に踊るのが伝統だと話す。続々と会場へ集まる生徒たち。ハリーは、チョウがセドリックのパートナーだと知りショックを受けた。ハーマイオニーはピンクのドレスを着てやってきて、周りを驚かせる。そこへ待っていたクラムが登場。ハーマイオニーを誘ったのがクラムだと知りロンは嫉妬する。代表選手がパートナーを連れ入場し、踊り始めた。ダンブルドア校長やマクゴナガル先生も踊り、ハグリッドはマクシーム校長と踊った。

ハリーとロンはやる気が出ず、テーブルに座ってうなだれている。見かねた双子の姉妹は踊る気がないならもういいと帰ってしまった。ダンスは盛り上がりを見せ、踊り疲れたハーマイオニーがハリーたちの元へやってくる。ロンは「君は騙されてるよ」とハーマイオニーにふっかけ、ハーマイオニーは「次は真っ先に私を誘う事ね。」と言い合いになった。

次なるヒント

ハリーはまた悪夢を見る。古い屋敷でワームテールともう1人の男がヴォルデモートと話しており、その様子を見ていたハリーがヴォルデモートに見つかる。

次の課題まで2日しかないのに卵の謎がなかなか解けないハリー。するとドラゴンの情報を教えてもらったお礼にと、セドリックが「5階のお風呂場へ卵も持って行き、ゆっくる湯につかって考えると言い」と教えてくれた。ハリーは早速卵をお風呂へ持って行き卵を開ける。だが、やはり悲鳴しか聞こえなかった。そこへ嘆きのマートルが現れ、「セドリックは卵を湯につけて開いていたわよ」と教える。ハリーが湯につかり卵を開けると「探せ声を頼りに、地上では歌えない。探せよ1時間、我らが捕らえし者」と歌声が聞こえた。ハリーがどういう意味かをマートルに尋ねると「黒い湖にはマーピープル(水中人)がいる」と言った。

第2試合まで数時間と迫った頃、ハリーはこの話をロンとハーマイオニーへ話す。そこへマッドアイ先生が現れ、マクゴナガル先生が呼んでいると言い2人はその場を後にした。ハリーはネビルに水中で息ができる植物はあるのか聞くと、エラ昆布があると言い、ネビルはハリーへ「水中で1時間持つ」と言いエラ昆布を渡した。

第2の課題

ダンブルドアがルールを説明する。4人の代表選手の大切な宝が盗み出されて湖の底に眠っており、その宝を見つけて持ち帰った者が勝者だ。但し制限時間は1時間。スタートの合図で3人が一斉に湖に飛び込む。ハリーはまずネビルからもらったエラ昆布を食べた。するとみるみるうちにエラが生え、手足に水かきができる。潜る準備が出来たハリーは少し遅れて湖に飛び込んだ。

先に潜ったフラーは、グリンデロー(水魔)に襲われ棄権。ハリーは、ロンとハーマイオニーが捕らえられているのを発見すると、その傍にはフラーの妹ガブリエル、そしてチョウがいた。セドリックは早速チョウを助け出し水面へ浮上する。ハリーがまずハーマイオニーの救出にかかると、グリンデローが「1人だけだ」と言い襲い掛かってきた。そこへサメに変身したクラムがやってきてグリンデローを追い払う。そのままハーマイオニーを助けだし、クラムは2番目に水面へ浮上した。ハリーは残るロンとフラーの妹ガブリエルを助け先に水面へ浮上させるが、ハリーはグリンデローに邪魔されてしまう。エア昆布の効力もなくなってきて、ハリーは次第に呼吸が苦しくなる。ハリーは残る力をふり絞り、杖を使って魔法で一気に浮上した。

地上で息を整える。そこへフラーがやってきて「妹を助けてくれてありがとう」と感謝すると、ハリーを思いっきりハグした。ダンブルドアは1位をセドリックとし、ハリーは1位になれたが他の人も助け遅れたため2位とする。と、寛大な評価をしてくれた。

ダンブルドアの記憶

その後、ハリーたち3人は魔法省のクラウチが倒れているのを発見する。ハリーーはダンブルドアに呼び出され校長室へ行くと、クラウチが殺された件でダンブルドアと魔法省の大臣コーネリウスが何やら言い争っていた。試合を中止すべきだというダンブルドアと、試合は続行すべきだというコーネリウス。ダンブルドアがハリーに気づくと、コーネリウスを送って行く間、ここで待っているようにハリーに伝え部屋を出る。部屋に取り残されたハリーが辺りを見渡していると、奥から水盤「憂いの篩(ふるい)」が出てきた。ハリーはそれを覗き込み、ダンブルドアの昔の記憶の中に入る。

評議会が行われ、デス・イーターとして捕らえられたカルカロフがスネイプの名前を出す。ダンブルドアは、昔はデス・イーターだったが、今は我々の仲間になったと説明。しかしカルカロフは今でも闇の帝王のしもべだと話す。カルカロフはもうひとつ、クラウチの息子バーティ・クラウチ・ジュニアがネビルの両親であり闇払いのロングボトム夫妻へ、許されざる呪文であるはりつけの呪文を使い拷問したと暴露したのだ。辺りは騒然となり、クラウチ・ジュニアがその場から逃走をはかるが、クラウチの目の前で捕らえられ、クラウチは愕然としていた。そしてこのクラウチ・ジュニアこそが、ハリーが夢で見ていたもう一人の男だった。

そこでハリーは記憶の中から引き戻される。コーネリウスを見送ったダンブルドアがちょうど戻ってきて、「憂いの篩を見直して次々に怒る事件の原因を探しているが見つからない」と話した。ハリーは寮へ戻る途中、カルカロフ校長がスネイプ先生へ腕にある闇の印を見せているのを発見する。ハリーに気づいたスネイプは、エラ昆布や変身薬に使われる薬草を盗んだなと詰め寄った。そして今度またやったらベリタセラム(真実薬)で白状させると脅した。しかしハリーには全く心当たりがなかった。

第3の課題

再びダンブルドアがルールを説明する。マッドアイが植物の迷路に隠した優勝杯を最初に見つけた者が優勝となる。現時点で同点1位のハリーとセドリックが最初に迷路へ入り、次にフラーとクラム。棄権する場合は杖で赤い花火を上げること。ダンブルドアは続けて「これまでで最も厳しい試練が待っている。自分を見失わないよう用心するように。」と忠告した。

ハリーが迷路に入ると入口が閉じる。セドリックも同じタイミングで迷路に入るが、襲ってくる植物たちに巻き込まれそうになった。その後、迷路に入ったフラーとクラム。ハリーも必死に優勝杯を探していた。その時、フラーの悲鳴が聞こえる。ハリーが駆けつけると、フラーが植物に飲み込まれているのを発見し、救援要請の赤い花火を打ち上げた。その後、ハリーも植物に襲われ逃げ惑う。そこへ、錯乱したクラムが杖でセドリックを襲っていた。セドリックは応戦し、クラムを倒す。その後、ハリーとセドリックは遠くの方に優勝杯を見つけた。2人同時に走り出し、植物たちの妨害にあいながらも前へ進んでいく。途中、セドリックが倒れ植物に捕らえられてしまった。ハリーは迷ったが魔法でセドリックを助ける。そして2人同時に優勝杯に飛びついた。

しかし優勝杯はポート(移動)キーとなっており、ハリーとセドリックはトム・リドルの墓に飛ばされる。そこでセドリックはワームテールに見つかり、死の呪文で殺されてしまった。

ヴォルデモートの復活

ハリーはセドリックへ駆け寄るが、そのまま捕まり拘束される。ワームテールは小さいヴォルデモートを火にかけた大鍋の中へ入れ、トム・リドルの父の骨と自身の手、そしてハリーの額に傷をつけ血を鍋の中へ加えた。そして13年ぶりにヴォルデモートが復活を果たす。

「13年前になぜ力を失ったのか…母親のリリーが命をかけて究極の守りを授けたからだ。ハリーに触れる事が出来なかったが、今ならそれができる。」とヴォルデモートはつぶやきハリーの額の傷に触れた。ハリーは激痛に耐える。

ヴォルデモートはハリーと決闘を始めると、身を守る為に応戦しハリーとの魔法がぶつかり合う。その時、ハリーの両親の亡霊が現れ、父親のジェームズが「杖の繋がりが切れたら、ポートキーのところへ行くんだ」と言った。そこへ死んだセドリックの亡霊もやってきて、「僕の身体を父さんのところへ連れて行って」とお願いする。ハリーは母親の合図で杖の繋がりを切り、亡霊たちがヴォルデモートを引き留めている間にセドリックの遺体の場所へ移動。ポートキーである優勝杯を魔法で引き寄せると、セドリックの遺体と共に試合会場へ戻った。

事態を知らない観客たちは、ハリーを見るなり拍手喝采で盛り上がる。しかしハリーはセドリックの横で泣いていた。異変に気づいたダンブルドアが駆け寄る。ハリーはヴォルデモートが復活し、セドリックが殺されたと涙ながらに訴えた。そこへセドリックの父親がやってきて、息子の無残な姿に泣き叫んだ。

黒幕

マッドアイがハリーを会場から連れ出す。ハリーは優勝杯がポートキーになっていたと教えた。するとマッドアイがヴォルデモートの様子を尋ねる。そして何も知らないハリーに真相を語り始めた。ドラゴンの話を教え、卵の開け方のヒントを与えた。ネビルに植物学の本を渡しエラ昆布を使わせ、ハリーの名前をゴブレットに入れたのは自分だと。全てはハリーを優勝へ導きポートキーでヴォルデモートの元へ送るためだった。そうしてマッドアイはハリーを殺そうとする。

その時、ダンブルドアが現れマッドアイを捕らえた。スネイプがマッドアイに真実薬を飲ませると、マッドアイの顔はみるみるくずれていき、バーティー・クラウチ・ジュニアとなった。彼はアズカバンを脱獄し、ホグワーツの教師に成り代わって潜入していた。そして声のする箱の中を開けると、囚われていた本物のマッドアイが縛られ中に入っていた。

別れ

翌日、ダンブルドアは大広間にて、セドリックの死を生徒たちへ伝える。そして魔法省に止められていたが、ヴォルデモートの仕業であることを明かした。その後、ハリーの部屋を訪ねたダンブルドアは、ハリーを危険な目に遭わせたことを謝罪した。

ハリーは、自分の杖とヴォルデモートの杖が繋がったことを話し、ダンブルドアは「直前呪文」だと教える。そして「死者を生き返らせる呪文はない。試練の時を前に、我々は正しいものと楽なものの二者択一を強いられる。だが、君には友達がいる。」と諭した。

こうして対抗試合は終わり、それぞれが別れを惜しむなかボーバトン校とダームストラング校は帰路に就く。クラムはハーマイオニーへ手紙をくれるよう頼み、フラーとその妹はロンへキスして去っていった。ロンはハリーに「ホグワーツに静かな年ってあるのかな?」と聞くと、ハーマイオニーが「ない!」と笑って答える。「みな変わっていくのね…」と言いながらハーマイオニーは夏休み中に手紙を書くよう2人へ頼んだ。

「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」総合評価

星 4.2

 

ついにヴォルデモートが復活を果たし、今後の展開がものすごく気になる最後でしたね。仲間でありライバルでもあったセドリックとは、お互い助け合いながら試合に挑んでいたこともあり、最後の展開はかなりの衝撃でした。

そして全盛期の先駆けとなったセドリック演じるロバート・パティンソン。あまりのイケメンぶりに全世界がセドリックに目が釘付けだったのではないでしょうか(笑)ロバートは本作品で注目を集め、翌年に世界的ヒットとなった映画「トワイライト」に、主人公エドワード役として抜擢されました。ハリー・ポッターの影響力は凄まじいですね!