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「ハリ・ポッターの秘密の部屋」のあらすじと感想。シリーズ第2弾!

ハリーポッター秘密の部屋

「ハリ・ポッターの秘密の部屋」のあらすじと感想。シリーズ第2弾!

晴れてホグワーツ魔法学校の2年生となったハリー・ポッター!しかし再び彼の身に事件が巻き起り…。親友のロン、ハーマイオニーと共に事件解決へ向けて奮闘していく1年間の物語です。この「秘密の部屋」あたりから重要な登場人物が現れ始めるのでご注目!

屋敷しもべのドビー

夏休みの間、ハリーはダーズリー家に戻り暮らしていた。階段下の物置だった部屋も、2階にある子供部屋に変わっている。しかし、ダーズリー家のハリーに対する態度は相変わらず意地悪で、義父バーノンは大事な商談があると言い、ハリーに部屋から出てくるなと忠告。そんな家族にも慣れたハリーだったが、夏休みの間に1度も友達から手紙が来なかったことに少し傷ついていた。

リビングから部屋に戻ると、うす汚い布をまとった変な生き物がベッドの上にいる。それは屋敷しもべのドビーだと自己紹介をした。ドビーはある屋敷に仕えているが、恐ろしい罠が仕掛けられているのでホグワーツ魔法学校へ行ってはならないと忠告する。ハリーが誰の罠なのかを聞くと、ドビーはいきなり自分の頭をタンスへ打ち付け、その名前は言えませんと謝罪した。

音を立てるなと忠告されていたハリーは静かにするようドビーにお願いするが、ドビーはひたすら謝罪を繰り返し頭をタンスへ打ち続けている。すると、リビングで商談中のバーノンが物音を聞きつけ怒って2階へやってきた。慌ててタンスにドビーを隠すハリー。バーノンは部屋を見渡し何もないことを確認すると、次は許さんぞとハリーを怒鳴りつけリビングへ戻っていった。

ハリーの救出

ドビーはもう一つ言わなければならないことがあると言い、いくつかの手紙を見せる。それはハリーの友人たちがハリーへ宛てた手紙だった。ドビーは、ハリーが悲しい思いをすれば学校に行きたくなくなるだろうと手紙を隠していたのだ。怒ったハリーは手紙を取り返そうとするが、ドビーはリビングへ向かって逃走。キッチンに置いてあるケーキを見つけると、指をパチンと鳴らしてケーキを宙に浮かせる。そしてそれをゆっくりバーノンの商談相手の頭上へ持って行った。ハリーが食い止めるためケーキを掴もうとした時、再びドビーが指をパチンと鳴らしケーキが頭上へ落ちる。ドビーはその場で姿を消した。ケーキまみれになった商談相手を目にして顔面蒼白になるバーノン。

激怒したバーノンはハリーの部屋の窓に鉄格子を設置。ドアにも鍵をかけ閉じ込めた。夜になり、ハリーは落ち込みながら鉄格子のついた窓の外を眺めていると、どこからか音が聞こえてくる。窓の方へ近づくと、車が空を走りながらやってきた。よく見るとロンと双子の兄フレッドとジョージだ。ロンはハリーに「下がってて」と言うと、フックを鉄格子に掛けて車で引っ張り鉄格子を破壊。急いで荷物を車のトランクへ運ぶハリー。すると音を聞きつけてやってきたバーノンがハリーを引き留めようとする。間一髪車に飛び乗れたハリーは、ロンたちと共にウィーズリー家へ直行した。

煙突飛行粉

翌日、ウィーズリー家で朝食をとっていると、フクロウ便が飛んできた。そこには新学期までに準備する物のリストが書いてある。ロンの母は手紙を見るなりダイアゴン横丁へ行きましょうと、ハリーたちを家の暖炉の中に立たせた。家族全員魔法使いの一家であるウィーズリー家は、常に魔法に囲まれている。この日は煙突飛行粉で移動するため、使った事のないハリーの為にロンが先に行くことに。粉を手に取り、「ダイアゴン横丁!」と言って粉をふりまくと、緑の炎に包まれ消えたロン。ビックリしたハリーは目を丸くしながら暖炉に立った。そして行先を言って緑の炎の中へ消えていったハリー。しかし、発音が微妙だったせいか、闇のノクターン横丁へ飛ばされてしまう。

不気味なお店の暖炉から出てきたハリーは、辺りを見渡し移動に失敗したことを悟った。店の外へ出ると、不審者たちに囲まれてしまうハリー。そこへタイミングよくハグリッドが現れて救出してくれた。「ここへ来ちゃいけない」と注意される。ハグリッドのお陰でロンたちと合流できたハリーは、教科書を買うため書店を訪れた。そこでは、人気作家のギルデロイ・ロックハートがサイン会をやっており、サインを求める女性たちでにぎわっている。ロックハートは群衆の中からハリーを見つけると、ハリーを呼び出しカメラマンに一緒に写真を撮らせる。1面記事にふさわしいとご満悦のロックハート。

店を出る途中、同じく書店にやってきたドラコがハリーを見つけ、いつもながらに嫌味を言う。すると今度はドラコの父ルシウスもやってきて、マグルとウィーズリー家をバカにした。薄汚い教科書だと手に取ると、ジニーの鍋へ頬り投げる。ハリーたちは相手にしたら負けだと言わんばかりにドラコたちの元を去った。

閉ざされた9と3/4番線

一行はキングスクロス駅に着き、ホグワーツ行きの列車に乗るため9と3/4番線へ向かう。ロンの家族たちが先にホームへ行き、9と3/4番線への入口である壁に入っていった。最後にハリーとロンが入ろうとすると、2人は壁に衝突してひっくり返ってしまう。なぜか入口は閉じており、ただの壁と化していた。しかたなくロンとハリーは、ロンの父親の空飛ぶ車を運転してホグワーツへ向かうことにする。

しかしホグワーツへ到着する直前、急にエンジンにトラブルが発生。今にも墜落しそうな車を何とか走らせるも、最終的に学校前にある暴れ柳に激突してしまった。すると暴れ柳が怒りだし、車をボコボコに叩いてくる。焦ったロンが魔法を使おうと杖を出すと、ぶつかった衝撃で折れてしまっていた。木に引っかかっていた車は、そのまま地面へ落下。ボコボコにされた車はハリーたちと荷物を外へ放り投げると、怒った様子で走り去ってしまう。

スネイプ先生は、空飛ぶ車を7人のマグルに目撃された挙句、暴れ柳にも被害を与えたと大激怒。自分たちの寮の生徒なら即刻家へ送り返していると叱られた。ダンブルドア校長とマクゴナガル先生は2人を退学処分にはしなかったものの、厳重注意をし、家族へ通知する。

新学期

新学期が始まり、新しい授業を受けるハリーたち。ポモーナ・スプラウト先生の薬草学では、マンドレイクという植物の苗を植え替える作業をする。マンドレイクについて聞かれたハーマイオニーはマンドレイクについて、石にされた人を元に戻す薬として使われることと、マンドレイクの鳴き声は強烈で、直接聞くと気絶すると答えた。生徒たちは耳当てをして苗を引っこ抜くが、それでも強烈な鳴き声に悶絶する。その中で、ハリーたちのルームメイトであるネビル・ロングボトムについては、耳当てをしているにも関わらず気絶した。

闇の魔術に対する防衛術の授業では、書店に来ていたギルデロイ・ロックハートが就任し授業をすることとなった。ロックハートはいたずら好きのピクシーを放ち、生徒たちにつかまえるよう命じるが、大量に放たれたピクシーは教室中を暴れまわり破壊していく。手に負えなくなったロックハートはビビって教室から逃げるが、冷静だったハーマイオニーが魔法で静止させ、事態を収拾した。

休憩時間。大広間にいたロンに母親から「吠えメール」が届く。魔法によって手紙自身が内容を読み上げるもので、危険な運転に加え、父親の大事な車を盗み傷つけた件で猛烈に怒っている様子だった。そして罰として壊れた杖を新調してもらえなくなったロン。あまりの剣幕にロンも血の気が引いていた。

穢れた血

その後、校内を移動していたハリーたちは、クィディッチの練習に行くスリザリン生たちと鉢合わせる。今年のクィディッチでは、スリザリンに新しいシーカーとしてドラコが仲間入りしていた。ドラコの父は、チーム全員に最新型のほうきニンバス2001を与え、ドラコがいきがっている。するとドラコはハーマイオニーを見るなり、「穢れた血め」と言い放った。

怒ったロンが「ナメクジくらえ!」とドラコへ魔法を使うが、ロンの杖は折れていたのをテープで止めていただけだったため、魔法が跳ね返りロン自身がくらってしまう。気持ち悪そうにナメクジを吐き出し始めるロン。それをみたドラコは笑いながら立ち去った。

ハリーとハーマイオニーはロンをハグリッドの元へ連れて行く。ロンがナメクジを吐き出すのを止める方法を知りたかったハリーだが、止まるのを待つしかないとハグリッドは言う。そしてドラコがハーマイオニーへ言った「穢れた血」について聞いた。それに悔しそうにハーマイオニーが答える。両親がマグル(人間)であるハーマイオニーは、純血ではないため、それを揶揄した差別用語であると。しかしハグリッドは、ハーマイオニーはどの魔法使いよりも賢いから自信を持つよう勇気づけた。

謎の声

ロックハート先生につかまったハリーは、先生のファンから届いた手紙の返事書きを手伝わされていた。その帰り、1人で廊下を歩いていると「こっちへ来い」「殺してやる」という何者かの声が聞こえてくる。その後、ハリーを探していたロンとハーマイオニーと合流するが、2人は先程の声が聞こえていなかった。辺りを見渡すと沢山の蜘蛛が床を伝って歩いているのを発見し、蜘蛛が向かう先へ行って見ると「秘密の部屋は開かれた。継承者の敵よ、心せよ」という血文字が書かれた壁があり、傍ではフィルチの猫が石にされ吊るされている。

偶然そこへやってきたフィルチは愛する猫の姿に愕然とし、ハリーを疑った。そして遅れてダンブルドアと他の先生たちもやってくる。状況を確認したダンブルドアは、スプラウト先生にマンドレイクの薬を作るよう頼んだ。ハリーたちが授業で習った、石にされた者を元に戻す薬だ。そしてハリーについては、疑わしきは罰せずとして不問にした。

秘密の部屋

マクゴナガル先生の授業中、ハーマイオニーが先生に「秘密の部屋」について質問する。先生は少し戸惑いながら話しはじめた。

「1000年以上前。この学校は、現在の寮の名前になっている4人の偉大な魔法使いと魔女によって創設された。その内のスリザリンは、魔法教育は純粋な魔法族である「純血」にのみ与えるべきだと考えたが、他3人が反対したためスリザリンは学校を去った。言い伝えでは、スリザリンはこの学校のどこかに秘密の部屋を作り封印したと言われている。継承者だけが秘密の部屋の封印を解き、その中から恐ろしい怪物を解き放ち、魔法を学ぶ資格がない者を学校から追放すると。その後、何度もその部屋の捜索をしたものの、結局みつからなかった。」と話した。

ハリーたち3人は、スリザリンの継承者はドラコなのではないかと思い、探ることにした。ドラコの舎弟であるクラッブとゴイルにハリーとロンがなり替わり、ドラコから話を聞き出す作戦を立てたが、変身するにはポリジュース薬という薬が必要となる。早速作戦を決行しようとするハリーとロンだったが、ハーマイオニーはポリジュース薬を作るのに1ヶ月かかると申し訳なさそうにしていた。しかし、これが唯一の方法であるため、仕方なく3人は時が来るのを待つことにする。

医務室での出来事

後日。グリフィンドール対スリザリンでクィディッチの試合が行われる。暴れ玉のブラッジャーが執拗にハリーを襲ったものの、うまく交わしていくうちに金のスニッチが現れ、ハリーとドラコは必死に追いかける。激闘の末、最終的にはハリーがスニッチを勝ち取り勝利したが、ブラッジャーに当たり右腕を骨折してしまった。カッコつけたがりのロックハートがハリーに駆け寄り、すぐ治してやるから安心しなさいと呪文をかけると、ハリーの腕は骨が無くなりブヨブヨになってしまう。ハリーは医務室に運ばれ薬をもらったが、マズ過ぎて噴き出した。骨折ならまだしも、骨を再生する作業は荒業のようで、ハリーは一晩医務室で過ごすことになる。

その夜、再びハリーの元へ屋敷しもべのドビーが現れた。そして再度ホグワーツから離れるようハリーへ言う。9と3/4番線へ行けなくしたのも、クィディッチでブラッジャーを暴走させたのも実はドビーの仕業だった。いい奴なのか悪い奴なのか分からないハリーは混乱し、なぜいつもうす汚い服装なのかとドビーへ聞く。屋敷しもべはご主人様から服を与えられると自由の身になれるからとドビーは答えた。前にも恐ろしいことが起こったと話すドビーに、ハリーが詳しく聞き出そうとするも、人の気配を感じてドビーは消えてしまう。

その直後、生徒のコリン・クリービーが石にされ医務室へ運び込まれた。カメラを持った状態で固まっている。ハリーは寝たふりをして聞き耳を立てた。やってきたダンブルドアが「生徒に危険が迫っている。秘密の部屋が再び開かれた」と言い去っていく。

嘆きのマートル

後日、ハーマイオニーは、女子トイレでポリジュース薬を作るため薬の調合をしていた。こんな場所でやっていたらバレるだろうと心配するロンだったが、ハーマイオニーは大丈夫だと言う。なぜなら、この女子トイレには「嘆きのマートル」と呼ばれている少女の幽霊がいついており、誰もこのトイレには近づかないからだ。薬の完成までもう少し。

決闘クラブ

ある日の授業。最近物騒な事件ばかり続くため、ロックハート先生が身を守る術を教えるべく、決闘クラブを開いた。スネイプ先生に相手になってもらい、先生2人がお手本を見せる。向き合い、礼を行ってから背を向け一定距離まで離れる。それから杖を構え、呪文を放つ。自信満々なロックハート先生だったが、スネイプ先生の一撃により吹き飛ばされた。わざと負けたんだと苦しい言い訳をするロックハート先生。

次に生徒の番。ハリーとドラコが壇に上がった。同じように動作をし、杖を構える2人。しかし、開始の合図より先に、ドラコがズルをして技を出した。ハリーはこれに反撃。その勢いでドラコが弾き飛ばされる。スネイプ先生の足元に飛ばされたドラコは、情けないと言わんばかりにスネイプ先生に首根っこを掴まれ壇に押し戻された。逆ギレしたドラコはヘビを出し、生徒たちがザワつく。

今にもハリーへ襲い掛かりそうなヘビに、ハリーは自然とヘビ語で話しかけた。以前にもヘビと話すことができたハリーには普通のことだったが、辺りを見渡すと生徒たちが静まり返ってハリーを1点に見つめている。ヘビが大人しくなると、スネイプ先生がヘビを消したが、スネイプ先生もまたハリーを何とも言えない顔で見つめていた。

パーセルマウス

「君、パーセルマウスだったんだね!知らなかったよ!」と、寮に着くなり驚いた様子でロンが言う。パーセルマウスとはヘビ語を話せる人のことをいい、非常に特殊な能力である。秘密の部屋を作ったとされるスリザリンもまた、パーセルマウスだったのだ。何も知らなかったハリーは驚き、自分がヘビ語を話しているという自覚すらなかった。

それを機に、ハリーがスリザリンの継承者なのではないかと噂が広まる。大広間にいたハリーがひとたび周りを見渡すと、みな顔をそむけた。みんなからの視線に耐えられなくなったハリーは廊下へ出ていく。すると、またどこからか「血が欲しい。殺してやる。」と声が聞こえてきた。声のする方へ向かうと、以前と同じように石にされた生徒が横たわっており、沢山のクモが移動していた。

不死鳥

ハリーはダンブルドア校長に呼び出され、校長室へ入る。しかしそこにダンブルドアは見当たらず、組み分け帽子があった。ハリーが寮の組み分けは正しかったのかと、不安な胸の内を帽子に話しかけると、帽子は「スリザリンでも上手くやれただろう」と言う。

複雑な気持ちで校長室にいた鳥にハリーが近づくと、いきなり燃えだし灰となってしまった。ハリーが焦っているとダンブルドアがやってきたため、何もしていませんと必死に釈明する。ダンブルドアは慌てる様子もなく、時がきただけだと言った。この鳥は不死鳥で、ある一定の時期になると燃えて灰となり、また再び灰の中から蘇る。そして不死鳥の涙には癒しがあると教えてくれた。そう言い終えると、先ほど燃えた不死鳥は、灰の中から雛の状態で蘇った。

その時、ハグリッドが校長室へ慌てて入ってきて、ハリーは犯人じゃないと言う。ダンブルドアも疑ってはいなかったが、ハリーに何か言いたいことはないかと質問した。しかしハリーは一瞬迷いながらも、ないと答えた。

ポリジュース薬の完成

冬になり雪が降り始めた頃、ハーマイオニーの作っていたポリジュース薬が完成した。変身する相手の体の一部が必要なため、ある作戦にでる。廊下を歩いていたドラコの舎弟クラッブとゴイルの目の前に、美味しそうなクッキーを浮かばせた。食いしん坊な2人はすぐさま反応し、手に取って食べる。クッキーには睡眠薬を入れており、2人はその場で気絶した。

ハーマイオニーはスリザリン寮の女子生徒になりきるため、彼女の髪の毛を入手。こうして、3人分の髪の毛を手に入れたハーマイオニーは、ポリジュース薬にそれぞれの髪の毛を入れ、ハリーとロンへ手渡した。薬は最悪な味だったが、すぐに効果が現れ始め、ハリーとロンはクラッブとゴイルそっくりになる。効果は1時間。早く真相を聞き出さなければならない。ハーマイオニーが「先に言ってて」と言い、2人は先にスリザリン寮へ向かった。

しかし、ハーマイオニーはトイレの個室に閉じこもっていた。2人が不思議がっていると「笑わないでね」と言いながらハーマイオニーが出てくる。ハーマイオニーは顔が完全に猫になってしまっていた。ローブについていた毛を取ってきたが、どうやらそれは猫の髪の毛だったらしい。

変身したハリーとロンは後継者についてドラコへ質問した。しかし、ドラコは後継者ではないと言う。しかし、秘密の部屋が50年前に開かれ、「穢れた血」が1人死亡し、開けた者は学校を追放されたと教えてくれた。そうこうしているうちに魔法が溶け始め、2人の姿が元へ戻っていく。慌てて2人はスリザリン寮を後にした。

トム・リドルの日記

トイレへ戻ると床が水浸しになっており、嘆きのマートルが泣いていた。理由を聞くと誰かが本をぶつけてきたと言う。そして床には日記が落ちていた。ハリーはその日記を持ち帰り確認する。表紙には「トム・マールヴォロ・リドル」と名前が書かれていた。中身は何も書いておらず、試しに何かを書こうと羽ペンを手に取ったハリー。書く前にインクを垂らしてしまったが、なぜかそのインクのシミはすぐに消えた。そして言葉を書くと、紙には返事が現れる。続けてハリーは、「秘密の部屋について教えて欲しい」と書く。すると日記は、「答える事は出来ないが、見せられる」と言い、ハリーを日記の世界へ引き込んだ。

50年前の6月13日に遡る。生徒のトム・リドルがホグワーツの階段にいて、その前を犠牲になった生徒が運ばれていく。ハリーの目の前を通って行くも、誰も何も反応しない。ハリーは周りから見えていないようだ。ダンブルドアがトムを呼び、当時のディベット校長が学校を閉鎖すると言った。ダンブルドアはトムへ何か言いたい事があるか尋ねるが、トムは何もないと答える。その後もハリーはトム・リドルの後を追った。秘密の部屋でハグリッドが巨大な蜘蛛アラゴグを飼っており、それが生徒を殺害。トムが始末しようとするとアラゴグが逃げ、ハグリッドは退学処分になってしまう。その様子を見たところでハリーは現実世界に引き戻された。

ハリーは、ロンとハーマイオニーへ50年前に秘密の部屋を開けたのはハグリッドだと話す。しかし2人は信じられなかった。その後ハリーの部屋が荒らされ、日記がなくなる。そしてハリーとロンはマクゴナガル先生に呼ばれたため医務室へ向かった。そこには石にされたハーマイオニーの姿が。どうやら図書館で襲われたらしい。ハリーとロンはショックを受ける。

ハグリッドがアズカバンへ

緊急事態につき、生徒は午後6時までに寮へ戻り、授業に出る際は先生たちが引率するという規則が出来た。マクゴナガル先生は、このままでは学校の閉鎖もあり得ると言う。ハリーとロンはハグリッドに話を聞くため、透明マントを羽織ってハグリッドの小屋へ向かった。ハリーたちが秘密の部屋について話そうとするとドアがノックされる。ハグリッドはハリーたちに透明マントをかぶせ、ドアを開けた。

そこにはダンブルドア校長と魔法省の役人コーネリアス・ファッジが立っている。更にはドラコの父ルシウス・マルフォイも来て、理事会で決定したと校長の停職命令を持ってきていた。ハグリッドは50年前の件で疑われ、アズカバン収容所に送られるという。ハグリッドは連行される際、「蜘蛛の後を追えば糸口が見つかる」とつぶやき、隠れているハリーたちにメッセージを残した。

巨大蜘蛛アラゴグ

ハリーとロンはその後、小さな蜘蛛を追って禁じられた森へ入り巨大な蜘蛛アラゴグに会う。蜘蛛が大の苦手なロンは発狂しそうになっていた。ハリーは、ハグリッドが再び秘密の部屋を開け、生徒を襲わせたと疑われている件を話した。するとアラゴグは、50年前に秘密の部屋を開けたのはハグリッドではなく、そこにいた怪物も自分(アラゴグ)ではないと言う。続けて、太古の生物が女の子をトイレで襲い、疑われたアラゴグをハグリッドが森に放したと真相を話した。

ハリーたちが引き返そうとすると、何やら周りの様子がおかしい。アラゴグの子供たちである小さな蜘蛛が2人を取り囲んでいた。そこへ、以前森の中へ消えていったロンの父親の空飛ぶ車が助けにやってくる。2人を乗せ、森を抜けてくれた。車は2人を降ろすと、再びどこかへ去っていく。

大蛇バジリスク

ハリーが医務室にいるハーマイオニーに会いに行く。石にされてしまったハーマイオニーを見つめていると、手に何かの紙が握られていた。ハリーが手に取り中を見ると、睨まれると死んでしまう大蛇、怪物バジリスクについて書いてあった。ハリーは、秘密の部屋に潜む怪物はこのバジリスクに違いないとロンに伝える。ヘビだからハリーにしか声が聞こえず、石にされた被害者たちは、直接目を見たわけではなかったから死なずに済んだと。ハーマイオニーのメモには「パイプ」と書かれており、バジリスクは配管の中を移動していたことが分かった。そして50年前に死んだ少女というのが、嘆きのマートルなのではないかとハリーは考える。

すると廊下に先生たちが集まっているのを発見し、ハリーとロンは隠れて盗み聞きすることに。今度はロンの妹ジニーがさらわれ、「彼女の骨は永遠に『秘密の部屋』に」と書かれていたことを知って焦るロン。マクゴナガル先生は秘密の部屋の入口を知っていると言うロックハート先生に聞きましょうと煽って見せた。ロックハートは準備が必要だと一旦退散したため、ハリーとロンはロックハートの元へ急ぐ。すると、ロックハートは荷物をまとめ、逃げ出そうとしていた。

ハリーが引き留めようとすると、バツが悪そうな顔をしている。ロックハートの今までの著書によると、それはそれは素晴らしい魔法使いのようだが、本の内容は全て周りの魔法使いの事を書いただけで、あれはすべて嘘だと白状した。それでも妹を見捨てるなとロンが怒ると、ロックハートはハリーたちに魔法をかけようとするが、ハリーが杖を奪い制した。

記憶を失ったロックハート

ハリーはロンとロックハート先生を連れて嘆きのマートルに会いに行く。50年前に殺されたのは君なんじゃないかと問うと、マートルがうなずいた。マートルは、自分を殺した犯人は知らないが、黄色い目玉が2つ、手洗い場の傍に見えたと言う。洗面所をくまなく探すと、1つの蛇口に蛇のマークが彫られているのを発見した。

ハリーがヘビ語で話しかけると洗面台が開き、地下への入口が現れる。下を覗き込むが真っ暗で何も見えない。その隙に逃げようとしたロックハートを捕まえ、先に行けと彼を中へ放り込んだ。ロックハートが無事なのを確認して2人も後に続く。直後、とにかく逃げたいロックハートは、ロンの杖を奪って2人に忘却術の魔法をかけた。しかし、ロンの杖は折れていたため、魔法が跳ね返りロックハートは自分で自分の記憶を消す羽目になる。

ハリーが進んだところで地鳴りが起こり、天井が崩れてきた。ロンとロックハートは瓦礫の向こう側へ取り残されてしまう。ロンはハリーに妹ジニーを託し先に行かせた。ハリーが先へ進むと、蛇が何匹も散りばめられた鉄の扉がある。ヘビ語で話しかけると蛇のオブジェが動き扉が開いた。

トム・リドルの正体

中へ入ると両脇に蛇の銅像が並んでおり、通路の先にジニーが倒れている。ハリーが慌てて駆け寄るがジニーは目を覚まさない。すると目の前に50年前の姿のままのトム・リドルの記憶が現れた。彼は日記を拾ったジニーを操り秘密の部屋の扉を開け、壁に血文字を書かせたと言う。しかし次第にジニーは怖くなり、日記を捨てた。それを拾ったのがハリーだった。

ハリーに会うためにハグリッドとの記憶を見せたトム。当時、みなトムの言う言葉を信じたが、ダンブルドアだけはトムを疑っていたという。トムは自分の名前「トム・マールヴォロ・リドル」のスペルを浮かび上がらせると、文字をシャッフルする。すると「私はヴォルデモート卿」となった。そう、トム・リドルこそがヴォルデモートだったのである。

その時、ダンブルドアの部屋にいた不死鳥が組み分け帽子をもってやってきた。するとヴォルデモートは大蛇バジリスクを呼び寄せハリーを襲わせる。全長何十メートルにも及ぶ巨大な蛇に、ハリーは逃げるので精一杯だった。すると不死鳥も参戦する。不死鳥はバジリスクの目を突き、潰すことに成功した。

癒しの涙

ハリーは目が見えなくなったバジリスクをまき、ジニーの元へ戻る。するとヴォルデモートは、ジニーはもうすぐ死に、自分はまた復活に一歩近づくと言った。そうこうするうちにバジリスクに見つかり、ハリーへ襲い掛かろうとしている。その時、組み分け帽子の中からグリフィンドールの剣が現れた。ハリーはその剣で、襲い掛かってきたバジリスクの喉から頭を貫く。何とかバジリスクを倒す事に成功するも、蛇の毒牙がハリーに突き刺さってしまった。

震える手でハリーは腕に刺さった牙を抜く。そして、日記を手に取り、その毒牙を振りかざした。「やめろ!」とヴォルデモートが反応すると、ハリーはそのまま日記に毒牙を突き刺す。すると記憶のトム・リドル(ヴォルデモート)は、苦しそうにもがき、跡形もなく消えてしまった。その後、ジニーが目を覚ます。

そこへ不死鳥が飛んできて、ハリーの腕の傷口へ涙を垂らした。不死鳥の涙には癒しの力があり、ハリーはバジリスクの解毒に成功する。

真のグリフィンドール生

事件が解決したホグワーツは、いつもの賑わいを取り戻す。ダンブルドア校長は、今回の件でハリーとロンにホグワーツ特別功労賞を与えた。続けて、ロンのフクロウにハグリッドの釈放通知書をアズカバン収容所へ届けるよう頼む。ダンブルドア校長は、ハリーがヘビ語を話せたのは、ヴォルデモートがハリーの額に傷を負わせた際、意図せず自分の力の一部をハリーに移したからだろうと語った。

そして、ハリーが悩んでいた寮の組み分けについても一言。組み分け帽子がハリーをグリフィンドールにしたのは、ハリー自身がそう望んだからだと話す。そして、バジリスクを倒したグリフィンドールの剣は、真のグリフィンドール生の元に現れるとハリーを勇気づけた。

自由の身

ダンブルドア校長の部屋に来ていたドラコの父ルシウス・マルフォイ。事件の後、理事の何人かがルシウスに脅されたといい、校長の定職処分は撤回されたとダンブルドア本人から聞かされた。悔しそうなルシウスはその場を後にする。

その後、ハリーは廊下でドビーを連れたルシウスに出くわした。ドビーはマルフォイ家の屋敷しもべだったのだ。犯人はヴォルデモートであったが、彼の日記をジニーに渡したのはルシウスだと疑ったハリーは、ダイアゴン横丁で会った時にジニーの鍋に日記を入れたのだろうと言い、ルシウスに日記を返す。シラを切るルシウスはドビーに乱暴に日記を渡した。

ドビーが日記を開くと、間には靴下が片方挟まっている。「ご主人様がドビーに靴下をくださった」と感動しているドビー。屋敷しもべはご主人様から服を貰うと自由になれる。屋敷しもべを奪われたルシウスは激怒してハリーに襲い掛かるが、ドビーがハリーをかばって退けた。ドビーは恩人のハリーにお礼をしたいと言うが、「お願いだから僕を救おうとしないで」とハリーは言った。

戻ってきたハーマイオニーとハグリッド

薬が完成し、石になったハーマイオニーが元に戻る。ダンブルドアはマンドレイクの薬で元に戻してくれたスプライト先生に感謝した。そして、お祝いとして学期末の試験は取りやめることに。大喜びの生徒たちをよそに、勉強大好きハーマイオニーはガッカリしていた。

その後、ハグリッドがアズカバンから戻って来た。ハリー・ロン・ハーマイオニーに感謝すると、ハリーはハグリッドに抱きつく。

「ハリー・ポッターと秘密の部屋」総合評価

星 4.1

 

ハリー・ポッターシリーズの第2弾!またまたハリー・ロン・ハーマイオニーの活躍でホグワーツ魔法学校の危機を乗り越える事ができました。今回は、4つの寮にまつわる話が出てきて、謎が謎を呼ぶ展開に犯人は一体誰なのかとドキドキ!バジリスクが大き過ぎてヘビ苦手な方は失神レベルだったのではないでしょうか(笑)闇の帝王ヴォルデモートへまた一歩近づき、今後の展開がどうなるのかワクワクしますね♪